洋服を買おうにも服屋がコワイ。でも、服屋に行かないと服は買えない。それはファッションが苦手な人が抱えるジレンマ(ネットでも買えますが)!?
理想の服屋は、入店時だけ「いらっしゃいませ」と声をかけられこちらの用がない限り放置してくれる店。でも、そんな店ユニクロや無印くらいであり……。
ショップ店員の何がいやなのか
店員さんからの声かけがウザい、怖いという人は多いですよね。私もどちらかというとそっとしておいてほしい派です。
ショップ店員の何がいやなのか、想定されるものをざっと挙げてみます。
・声をかけられると緊張する
・ゆっくりアイテムを見たいのに放っておいてくれない
・声をかけられてもどう対応すればいいのかわからない
・声をかけられて無視するのもなんか悪い
・何も買わず店を出ることが気まずい
・試着をすすめられると断りにくい
・試着したあと断れない
・ほしくない洋服をすすめてくるので不快
・そもそも人見知りだ
大きく分けると原因は
店員の対応の仕方が純粋にわからない
被害妄想・コミュ障
- 罪悪感
ってところではないでしょうか。さきほどのざざっと挙げた理由を分類してみます。
・ゆっくりアイテムを見たいのに声をかけてくる
・声をかけられてもどう対応すればいいのかわからない
被害妄想・コミュ障
・イケている店員からダサいと思われていそうでつらい
・声をかけられると緊張する
・そもそも人見知りだ
罪悪感
・声をかけられて無視するのもなんか悪い
・何も買わず店を出ることが気まずい
・試着をすすめられると断りにくい
・試着したあと断れない
今回は、店員の対応の仕方が純粋にわからない場合を考えてみます。
想定するのは、ほどほどに声がけをしてくる店。基本放置のファストファッション、逆にほっといてくれない個人オーナー店等以外の、全国展開しているようなセレクトショップや自社で洋服を作って販売するSPA系などを想定します。
心構え
目的のものが明確にあるとか、店員さんに相談して買うものを決めたいわけではなく、ただ店内のものをゆっくり見たいという場合の心構えから。
・試着して買わなくても罪悪感を持たない
・店員が自分をダサいと思っているという被害妄想を持たない
洋服やに行っても洋服を買わない客はたくさんいます。店員さんは来店しても買わない客、試着しても買わない客に慣れっこです。アパレルのリアル店舗は現在、苦戦しています。
あなたも洋服を買わないように、他の人も買っていない。洋服を買わないからといって罪悪感を持つ必要はありません。試着も同様。
「こいつダッセえのになんでウチの店来たんだよ」と思われていそう、という自意識過剰さ・被害妄想も手放せるとよいのですが。店員はおしゃれな客もダサい客もたくさん見ています。あなたは不特定多数の客の一人にすぎません。
そもそもおしゃれな店員さんたちも、最初は「自分ってダサいんじゃなかろうか」という気持ちと戦ってきて今があるのです。
自分はダサいのではと悩むのは皆一緒だし、それでいいのだよ
それから、店員さんも「声かけられたら客はいやだろうな」と承知していることも知っておいた方がよいでしょう。店員さんも他のお店に行った時、ゆっくり洋服を見たいと思っているはずです。
店員さんへの基本的な対応
では、具体的にどう対応するのか。基本は以下のとおり。
・こちらの意思を察しない店員にマークされたら、さっさと店を出る。
消極的な「NO」というのは
店員さんから声をかけられたら、ふわっとしたリアクションを返しながらさりげなく離れる(withあいまいな笑顔)ことです。
これだけ。ほとんどの店員さんはこれで「声をかけないでほしい」と察してくれるはず。
聞きたいことがないなら、店員さんへの対応は終始あいまいな笑顔、あいまいな受け答えでOKです。
くりかえしますが店員も声をかけられたらいやだろうな、というのはわかっている。だから、客がそのそぶりを見せたらさりげなく距離をおいてくれます。
例えば、洋服を手に取った瞬間「サイズ、ありますよ~」などと言われたら、「はぁい」と言いつつ少し会釈しつつ笑顔を保ちつつ、そっと店員さんから離れる。
同じ店にいる限り同じ店員さんとニアミスをするでしょうが、同じことを繰り返せばいい。そのうち店員さんのほうから距離をとってくれるようになります。
たまに、察しないでぐいぐいくる店員さんがいますが、そのときは運が悪いとあきらめて、別の店へ行きましょう。
店員からの声かけへのテンプレ対応集
店員の声かけは、だいたいどこの店も同じでテンプレ化しています。声かけがテンプレ化しているのなら、対応もテンプレ化できるのではないでしょうか。
「お決まりになりましたらお声をかけてくださいね」と言って、距離をとって身を引いて、こちらから聞きたいことがあればすぐ気付いてくれるのが理想の店員さん。ですが、そんな店員さんばかりでもありません。
店員の声かけをパターン別に分けてみます。
次のアクションへ促す一言
商品情報のアナウンス
店員の感想、商品の着用状況、ワードローブ
次のアクションへ促す一言
ただ洋服を見ている状態の客を次のアクションへと促す一言です。
・よかったら試着してみてください
・よかったら鏡で合わせてみてください
・サイズお出ししますので、声をかけてくださいね
「なにかお探しですか」への対応
「なにかお探しですか」には以下の対応を。しっくりくるものを選んでください。初動が大事だったりするので、ここは少々はっきり伝えてもいいかもしれない。
・少し見せてもらってもいいですか
・一通り全部見て回りたいんで
・すいません。ちょっとぐるっと見させてください
・一人で見させてもらっていいですか?
・すいません。ゆっくりと見させてください
・今日は下見なんです
用があれば呼ぶと伝える
・何かあればお呼びします
・何かあればお伺いします
・買いたいものがあれば声をかけさせてもらいます
・聞きたいことがあれば呼ぶので大丈夫です
「よかったら試着してみてください」等
「よかったら試着してみてください」「鏡で合わせてみてください」「サイズお出ししますので、声をかけてください」は、試着しようかなあ、とか鏡で合わせてみようかなあ、とかサイズないのかなあと思っている客のための声がけです。
これらはすべて……
と返せばOK。
その気がないなら、断ればよい。断ると言っても、「結構です」「試着しません」とまで言う必要はありません。「(お気遣い)ありがとうございます」か「はい」で十分。これで意思は伝わります。
商品情報のアナウンス
商品の在庫状況、売れ行き、入荷のタイミング、流行、値引きなどの情報を客に伝える声かけ。
・それ流行ってますよね
・それ、最後の一点なんですよ
・今日入ったばかりなんです
・それすごく涼しいんですよ(夏)
・それすごくあったかいんですよ(冬)
・色違いあります
・サイズ、あります
・それすごく着まわせるんです
・なんにでも合います
・そちらのアイテムを購入されたら、こちらのコーナーの商品が○%引きになります
「それ、すごく人気で完売したんですけど、今日また入ってきたんですよ」など、組み合わさったパターンも。
商品説明についてはすべて以下の応答で。
聞きいことがあれば質問すればいいし、ないなら返事のあと沈黙すると店員さんは察して離れてくれます。
店員の感想、商品の着用状況、店員のワードローブ
聞いてもいない店員の感想、個人情報を開示してくるパターン。これに悩まされている人は多いかもしれませんね。
・それ可愛いですよね~
・それボクも今、着てるんですよぉ
・それ、ボクも同じの持ってます
・それ、僕も色違い持ってます
商品説明と組み合わさったパターンも。「それ今、私も着てるんですよお。すんごい暖かい(涼しい)んです」
そもそもなぜ店員さんが聞いてもいない感想や個人情報を言ってくるのか。それは、話のきっかけに過ぎないのでは、と思います。店員さんはよかれと思ってのこと(客は困っているとしても)。
同じような内容の声かけでも飽きられてしまうし、自分も飽きてくるので、アクセント的にカミングアウトを繰り出すのではないでしょうか!?
あと、共感を引き出し信頼してもらって購入につなげるという意図もあるのではないかと思います。
同意を求めるパターン
「それかっこいいですよね~」「それ可愛いですよね~」などの同意を求めるパターン。
カミングアウト
「それボクも今、着てるんですよぉ」という店員さんのカミングアウトには
「それ、ボクも持ってます」には
とはいえ、絶対に受け流せと言っているわけではなく、感じたことがあるのなら自然に発言したらよいと思います。「かっこいい」とコメントしたからには、必ず買わなくてはならないルールはないのですから。
アグレッシブな店員はどうする?
「声をかけられたくないのだな」と察してくれている店員とは、違う臭いを感じる人もなかにはいます。
テンプレからもう一段踏み込んだ声かけ
ほとんどの店員さんはテンプレで対応しているようですが、なかにはもう一歩踏み込んでくる店員さんもいますよね。
「普段どういう服着るんですか」…個人情報探り型
「絶対似合いますよ。試着するべきです!」という圧の強い店員さんなら、「あ、あざ~す(ありがとうございます)」とでも応えてあいまいな笑顔で早足で離れましょうか……。
「普段どういう服着るんですか」。休日何をしているのか質問してくる美容師のような、個人情報探り型の店員さんなら、「あ~。え~とそうですねえ。う~ん、どうだろうなあ」と言いながら距離をとり(店員さんはついてくる)、
「今着ているのと同じような感じですかねえ」とあいまいな結論を出し、洋服をそっと置き「ありがとうございました」と会釈しながら店から出る、とか……。
ともかく客の気持ちを察してくれそうもない店員に出会ったら、さっさとフェイドアウト。
ワンターンではあきらめないタイプには
ほとんどの店員さんがワンターン(店員のテンプレ声かけ→客のテンプレ対応)で、「話しかけてほしくない客」と判断して身を引いてくれる……のですが、たまにワンターンではあきらめてくれない店員さん、いますよね。
その場合は、ちょっと強めの返答で。前述の「何かお探しですか」の対応テンプレを繰り返します。
・少し見せてもらってもいいですか
・一通り全部見て回りたいんで
・すいません。ちょっとぐるっと見させてください
・一人で見させてもらっていいですか?
・すいません。ゆっくりと見させてください
・今日は下見なんです
用があれば呼ぶと伝える
・何かあればお呼びします
・何かあればお伺いしますので
・買いたいものがあれば声をかけさせてもらいます
・聞きたいことがあれば呼ぶので大丈夫です
それでもグイグイくる店員さんや、商品を売り付けたいという下心が見え見えの店員さんに出くわしたら私なら店を出ます。「離れる→ついてくる→離れる→ついてくる」と消耗戦になりそうだから。
客の気持ちを察してくれそうもない店員に出会ったら、さっさとフェイドアウトすればいいのは前述のとおり。
服屋に苦手意識があるのなら、アグレッシブタイプに出会ったら即、退店を検討した方がいいのかもしれません。
グイグイこられたらいやだなあと思っているのに、構わずグイグイつめよる人と意思疎通をはかるのは難しいですよね。その店員さんは、声かけが不器用なだけで、実は腕利きスタイリストである、という可能性はゼロではないですけども。
まとめ
以上、服屋怖い・苦手問題を解決する店員さんの声かけテンプレ別対応法でした!次はテンプレ対応試着編に続きます。